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R5の県の小社研のテーマとの関連性について
出会う・つかむ段階でのねらい
- 身近にある様々な工業製品や、昔と今の工業製品の変化に着目して、現在の工業製品は人の手が加えられ改良されてきたものであり、その生産が国民生活を支えてきたことを捉える。
- 身近な工業製品であるトイレを製造しているTOTOについて知り、疑問に感じたことを話し合ったり分類したりする活動を通して、国内の工業生産についての学習問題を設定する。
- 学習経験や生活経験をもとに、どのように調べたらよいかを話し合う活動を通して、追究の見通しをもつ。
授業の実際
教科書の大単元の導入ページを利用して、工業製品とは?ということを確認する
既習事項(3年)や教科書の資料をもとに、工業製品が改良されてきたことを確認する。
身近な工業製品をリストアップする
考えてみたらたくさんの工業製品に囲まれて生活している。
昔はキャンプでしたときみたいに、火を起こして米を炊いていたと思うと大変。炊飯器以外にも色んな工業製品が便利にしてくれている。
身近な工業製品に関する疑問を挙げる
色んなものを使っている割には作り方を知らないなぁ。
コロナの影響で作れないって話を聞いたことがあるけど、なんでだったんだろう?
意外と知らないことが多い。
ところで、TOTOって知ってる?
知ってます!
トイレでしょ?
うちはお風呂も蛇口とかもTOTOです!
最近コスモスコモンのトイレが全部新しくなったんだけど・・・
全部TOTOなんですよ。
たしかに!すごくきれいになっていました!
そうなんですよ。
実はTOTOって北九州市に本社がある会社で、私たちの家やお店だけじゃなくて、海外でも使われているんです。少しだけTOTOの歴史を見てみましょう。
知らなかったけど、思っていたよりすごかった。
TOTOのトイレ作りについてもっと知りたいし、他の企業も知りたい。
疑問に感じたことを付箋に書き、子どもたちと仲間分けをする。
What?
どんな製品を作っているのだろうか?
How?
それをどうやって生産・流通しているのか?
Who?
誰に届けているのか?
Why?
消費者や顧客のどのような課題を解決するために生産しているのか?
4つの問いをまとめる。
以下の学習問題を教師が考えて子ども達に提案した。
学習問題
私たちの生活をより豊かにするために、企業はどのように工業製品を送り出しているのだろう?
付箋に書いたことを分類・整理した際の板書
教師が模造紙に学習の流れを書き出し、調べる方法について話し合った。
子どもたちは、これまでの学習経験や生活経験をもとに調べる方法について考えた。
それぞれ、どうやって調べたらいいでしょうか?
工場に電話して聞いてみたり、家の人に聞いてみたりしたらいいんじゃないでしょうか?
TOTOの公式ホームページを見たらいいと思います。
模造紙で示した本単元の調べ方マップ
流通に関して調べるための方法
製造工程について調べるための方法
これまでの流れを振り返り、次の時間にすべきことを確認する。
次の時間は、どうしたらいい?
まずはTOTOのホームページを見て調べていったらいいなと思います。
学習指導要領のどこにあたるのか?
(3)我が国の工業生産について、学習の問題を追究・解決する活動を通して、次の事項を身につけることができるよう指導する。
知識・技能
- 我が国では様々な工業生産が行われていることや、国土には工業の盛んな地域が広がっていること及び工業製品は国民生活の向上に重要な役割を果たしていることを理解すること。
- 工業生産に関わる人々は、消費者の需要や社会の変化に対応し、優れた製品を生産するよう様々な工夫や努力をして、工業生産を支えていることを理解すること。
- 貿易や運輸は、原材料の確保や製品の販売などにおいて、工業生産を支える重要な役割を果たしていることを理解すること。
- 地図帳や地球儀、各種の資料で調べ、まとめること。
思考力・判断力・表現力
- 工業の種類、工業の盛んな地域の分布、工業製品の改良などに着目して、工業生産の概要を捉え、工業生産が国民生活に果たす役割を考え、表現すること。
- 製造の工程、工場相互の協力関係、優れた技術などに着目して、その働きを考え、表現すること。
- 交通網の広がり、外国との関わりなどに着目して、貿易や運輸の様子を捉え、それらの役割を考え、表現すること。
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